私がネズミ講(マルチ商法)にしつこく誘われて監禁された本当の話③

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私がネズミ講(マルチ商法)にしつこく誘われて監禁された本当の話③

→前話(第二話)はこちら

・リカ(大学の友達)

・ホシノ(きもい)

・フジイ(リアル電波で何を言ってるか基本わからない)

おさらい

大学の友達に久しぶりに誘われて行ってみるとネズミ講達が。

何度か会って、本社まで行って結局登録までしてしまったのが前回まで。

登録したからにはプロだ

登録したからにはプロだ。

という理由で毎日四六時中電話がかかってくる。

登録したからにはプロ意識を持たないといけない。

そんな理由で色んなセミナーに参加させられた。

思えばこれらすべてが洗脳だった。

一カ月もすると私もフジイのことを神的存在に思っていた。

これが洗脳の怖さ。

あの明らかに頭の悪そうなフジイにそんなことを思ってしまうなんて今思い出しただけでも恥ずかしい。。。

そんな時、フジイに誘われた私は「あのフジイか誘ってくれた!」と喜びながら

またコメダ珈琲店に向かうのであった。

また知らないやつ出てきた

フジイ「おぅよ?」

「どうも」

フジイ「おぅよぉ!」

ウエキ「どうものびのびちゃん。君のやる気はいつもフジイから聞いているよ」

「はい!ありがとうございます!(洗脳されて目がいってる」

ウエキ「僕はいわばフジイの師匠に当たる存在で不労所得は100万円。そんな僕が今日は君のためだけに特別な授業をしようと思う」

ウエキはすごく落ち着いていて、高そうなスーツを着ていた。

いかにもねずみ講の上のほうの存在だ。

「何故ウエキさんのような人が下っ端の私のためにわざわざ授業をしてくれるんですか?」

ウエキ「のびのびちゃんはセミナーとか勉強会には出てるけど、まだ行動はしてないでしょ?」

「行動?」

ウエキ「まだ下の人いないでしょ?」

「はい・・・」

ウエキ「わかってる。それは怖いんだよね」

「怖い?」

ウエキ「そう、まさに君は怖いんだよ!」

フジイ「おぅよぉぉぉぉぉ!」

なんかマニュアルもらった

ウエキ「人に嫌われるんじゃないか、説得できないのではないか、そういった恐怖を克服する教科書を授けよう」

「いいんですか?ありがとうございます!(目がいってる」

おぅよ「おぅよぉ!」

ウエキ「本当はこの教科書は1万も10万円もする代物なんだけどね。頑張っているということで君に貸すよ」

「大・興・奮!!!」(洗脳されているため)

ウエキ「それじゃあ頑張りたまえ」

マニュアルのおかげで洗脳が解けた

マニュアルを読んでいると、勧誘するときの技術や喋る言葉がすべて細分化されて書いてあった。

相手がこう言ったらこう言う、こういう態度とったらこうするなど。

例えば、相手が洗脳というワードを出したら「洗脳は脳を洗うと書く。脳を洗うのは新しい考え方になるということだから良いこと」

こんなことがたくさん書いてあった。

これを読むとホシノリカが私を勧誘してきたマニュアルそのもので、読めば読むほど

「あいつら本心なんて一言も言ってなかった」と気付いて洗脳が解けた。

洗脳が解けた私は次できっぱり辞める旨伝えようと決心した。

リカと連絡がつかない

リカに何度も何度も連絡をしたけど何故か連絡がつかない。

仕方ないからホシノにLINEで「辞めます。ありがとうございました」と送ったところ

10秒も経たずに電話がかかってきた。

マニュアルには「辞めたい人には電話は最強。相手が疲れるまで話し続けて根負けさせる。」「こう言ったらこう言う」というのが具体的に書かれてた。

口下手のわたしには電話では勝てないと思い、電話を無視し続けた。

ちなみに永遠に夜中も朝も電話がかかってきて泣きそうになった。

すると観念したのかこんなLINEが

ホシノ「ビジネス関係なく話したい。リカと連絡がつかないだろう?その話をしたい。ビジネスの話はしないって約束するから頼むンゴ」

というメッセージが。

友人のリカのことが気になっていた私は最後にホシノに会うことに。

最後の喫茶店に

確か東京駅かな?最後の舞台はコメダ珈琲店ではなく、個人経営で人がまばらな喫茶店だった。

着くとそこには一際テカテカヌルヌル光る人物が。

そう、まるで主食はローションなのかといわんばかりのホシノだ。

ホシノ「ヌッルーーーン!ローションヌルヌルー!」

ホシノ「きょおわー、ぼくちんのために会ってくれてありがとぉ?」

ダメだこいつローションの飲み過ぎで脳が幼児化している。

「いえ、ホシノさんのために来たわけではありません。リカは、リカはどうしたんですか?」

ホシノ「リカ・・・?リカはねぇ・・・」

店員さん「ご注文は?」

「アイスコーヒー1つ」

ホシノ「みるくひとちゅ!!」

みるくが運ばれ、カップを両手で持ちながらチビチビ飲む様はまさに幼児。大人幼児の誕生だ。

ホシノ「このまえウエキさんに会ったでしょ?ウエキさんがわざわざ君に会いにきた理由はリカが関係している」

みるくを飲んでこいつは急にまともになった。

ホシノ「実はねぇ、リカはうちの会社の商材を返さないまま辞めるって言い始めたんだよね。そうならないためにもウエキさんは君に会って不安がないかとか心配して会ったんだよね」

私はそれは嘘だと知っている。何故ならマニュアルにはこう書かれていたからだ。

「上のネットワークの者が辞めてしまった場合、雪崩方式で辞めさせないためにトッププレイヤーランクのものがでて同じネットワーク内で防衛すべき」

その時はこのマニュアルを読んだ時は気付かなかったけど、リカが辞めたことによってウエキが出動したのだった。

「そんなことよりリカはどうしたんですか?」

ホシノ「僕チンたちはプロだからねぇ、もちろん商材を返して貰わなくちゃいけないから家にも行ったし毎日電話もかけてたんだけど、どこかに消えちゃったみたい」

ホシノ「だから君にももっと頑張って貰わないといけないんだよ」

ここから監禁が始まる

監禁と呼べるかはわからないけど私は監禁だったと思ってる。

ホシノ「君も辞めたいって言ってたけどもう辞められないようになってるんだよ?」

「・・・(どうしよう怖い)」

ホシノ「と、いうのもねぇーえーとねーバブーバブーおんぎゃぁぁぁおんぎゃぁぁぁうんぎゃぁぁぁ」

ホシノはみるくをもう一杯飲んだ。

ホシノ「きみにも商材を貸してるよね?」

「あれって貸してるという認識なんですか!?」

私が驚くのも無理はない。

ホシノやフジイも「使ってみてよ。」とは言っていたけど貸しているなんて一言も言ってない。

ホシノ「そうだよ。貸してるって確かに言った。マニュアルは?ウエキさん貸すって言ってなかった?」

「ドキッ!でもホシノさん達は貸すなんて一言も・・・」

ホシノ「えぇええええい!うるさいうるさいうるさい!貸したと言ったら貸したんだ!」

「じゃあ返します」

ホシノ「何を言ってるの?僕チンはきみが頑張って稼ぐと思ったから貸したんだよ?」

ホシノ「君にはもう続けて稼いで、リカを見返すしか道は残されてないんだ」

フジイが何故か近くで待機してる

おぅよお・・・
遠くから聞き覚えのある声が聞こえた。

フジイ「おうよぉ」

フジイはホシノの肩をポンと叩く。

ホシノ「フジイさん、分かりました変わります。」

ホシノは退店する。

フジイ「おぅよぉ!」

「辞めます。」

フジイ「おぅよぉ・・・」

「辞めます」

フジイ「ふざけんなよ?」

「はい?(あれ今こいつ言葉喋った?」

フジイ「お前に貸してたやつさ、全部でいくらすると思う?」

「1万円くらいですか?」

フジイ「そんなわけなくね?30万以上はするね。辞めるなら当然払ってくれるよね?」

「いえ、商品は返します。」

フジイ「シャンプーもサプリメントも化粧水も化粧品も!!!一度人の手に渡ったらそれは新品じゃねーんだよ!!!返すとかの問題じゃねー!!」

周りのお客さん達に注目されたのとフジイが怖すぎて言葉がでない私

フジイ「お金、返してくれるよね?」

「返します。」

フジイ「おんなじ釜の飯食って、汗水流した仲間だろう?本当にやめるのか?」

「辞めます」

フジイ「おぅよぉぉぉぉぉ!!!!じゃあ今すぐ前金で30万円用意しろ!!!」

「無理です」

フジイ「お前がお金用意するまでお前のこと帰さないからな?」

私は泣きそうになる。外を見るとホシノだけでなく、他の男達が集まってるのが見える。

恐怖で私が黙り込んで、フジイがずっと罵声を浴びせてきた。

朝に喫茶店に行ったはずなのに外はもう暗くなってる。

随分長い時間拘束されているようだ。

もう疲れ果てた私は

「やっぱり続けます」

フジイ「それで逃げたりしたら洒落にならないからこれに名前と印鑑押して」

その書面には色々書かれていたけど疲れ果てて読む気にならない。

サインをしようとしたら

知らない男の人「やめろー!!!続けなくていい!!!」

フジイ「は?誰だお前」

え?誰?

謎の男登場!

次が最終話!!!

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