目次
私がネズミ講(マルチ商法)にしつこく誘われて監禁された本当の話②
ここまでのおさらい⬇
登場人物
・のびのび(私)
・リカ(大学時代の友人)
・ホシノ(きもい)
2/14の雪の降るバレンタインの日に誘われて行ってみるとホシノというおじさんにマルチ商法について語られる。
この後私には地獄のような日が訪れるのをまだ知らない。
ちなみに前回の喫茶店のコーヒー代については
ホシノ「あ、ごめんおごらないからね?だってこれからビジネスパートナーになっていくわけだからそこは勘違いしないでほしいなwww」
とのことで自腹だった。
今回はその続きから。
2回目のアンビリーバボー
前回、日にちを決めるまで返してくれなかったホシノ。
律儀な私はその日にちの定刻通りに約束の場所に。
その場所が田端駅にあるコメダ珈琲店。
どんだけコメダ珈琲好きなんだよという突っ込みはありつつも優しい私は気にせずにコーヒーを頼む。
席に案内されるとそこには
ホシノ、リカ、そして今回はもう一人知らないお兄さん(以下、フジイ)が。
リカ「今日はなんとたまたますごい人に来てもらっちゃった!それがなんとフジイさん!すごいんだよー?」
フジイ「にやり」
ホシノ「この人はねぇ、僕チンの師匠なんだよ?」
フジイ「ドヤァァ」
私「は、はぁ・・・(なんか変なのが増えた。見た目は任天堂64のゴールデンアイ007に出てくる雑魚キャラみたいだ」
ホシノ「この人はねぇ?すごい人なんだよ?」
私「はぁ(ホシノうるさいな)」
ホシノ「ぇええええい!この人はすごい人なんだよ!?頭が高い!控えおろう!」
リカ「は、ははぁぁぁぁぁ!!」
フジイ「ドヤァァァァ!!」
私「何このコンボ。アホらし」
ホシノ「と、いうわけでフジイさんの説明をさせていただくよ?準備はいいかな?」
私「お願いします・・・」
ホシノ「シートベルトしてる?じゃあ話すよ?」
リカ「あーよいしょっ!」
ホシノ「フジイさんは僕のことを誘ってくれた・・・僕チンが河辺で座ってたら肩を叩いて未来を見せてくれたんだ。」
リカ「うぇえぇぇん!( ;∀;)」
ホシノ「その時僕チンは仕事が嫌でさ、どうしたらよいか路頭に迷ってたわけ。そしたらそこにフジイさんが現れてさ。まるで隕石が落ちてきたときみたいな衝撃だったわけよ。」
ホシノ「その衝撃っていうのが僕チン達のビジネスであるネットワークビジネスなわけ。ネットワークビジネスを手取り足取りフジイさんが教えてくれたおかげで僕チンは働かなくてすんでるわけ。」
ホシノ「だからね?頭が高い控えおろおおお!っていう理由がわかってくれた?」
リカ「は、ははああああ!m(__)m」
フジイ「ドヤァァァァ!!(ずっとドヤ顔」
私「なるほど。それでホシノさんはどれくらい稼いでるんですか?」
ホシノ「なになに?それ聞いちゃう?ねーそれ聞いちゃう?」
リカ「Hoo!!」
ホシノ「僕チン達はビジネスパートナーでもあるけどライバルでもあるわけ!仲間だけど、お互い良い関係で競い合う仲な訳!ライバル店がいくら稼いでるなんて教えるわけなくなぁぁぁい?wwwデュフwww」
私「その通りですね(あれ?なんか私勝手に仲間に入れられてない?」
私「フジイさんはこのビジネス始めてどれくらいなんですか?」
フジイ「ドヤァァァァ!!」
ホシノ「フジイさんは大体7年とかかな?ちなみに僕チンは5年ね」
リカ「私は1年」
私「なるほど、ホシノさんは5年かけて不労所得を手に入れたんですね」
ホシノ「そだねー。もぐもぐ。鼻ホジホジ」
禁句を言ってしまった
私「5年も時間かかるんですね」
ホシノ「んーん?それは人それぞれじゃないかな?僕チンの場合は遅かっただけだよ。フジイさんはどれくらいで仕事辞められましたっけ?」
フジイ「ドヤァァァァ!!!」
ホシノ「フジイさんも大体5年はかかったみたい。だけど中には3年で仕事辞められるくらいの不労所得手に入れた人もいるよ」
私「結構時間かかりますね。」
ホシノ「そんなことなくない?だってずっとお金を入ってくるんだよ?水路だよ?」
私「でもなんだかねずみ講みたいじゃないですか。」
ホシノ「・・・」
フジイ「・・・ドャァ」
リカ「・・・」
なんとこれは禁句だったみたいで現場が凍りついた。
リカに至っては気まずさからなのか、どじょうすくいを踊り始める始末。
やっとフジイが口を開いた
フジイ「ドャァ?」
私「はい?」
フジイ「ドヤァドヤドヤドヤァァ!」
ホシノ「フジイさんは、ねずみ講と我らのビジネスを一緒にするなと怒っているんだよ。正直僕チンはフジイさんと出会って5年だけど、こんなに戦闘力の上がったフジイさんは初めてだよ」
私「す、すいません。」
フジイ「ドヤァ!」
ホシノ「わかればよろしい」
ちなみにリカはどじょうすくい踊りの時に鼻に割り箸が刺さって鼻血がでていた。
このよくわからない会合が終わった後、私はフジイとよく会うことになる
フジイ「ドヤァァ」
ホシノ「それじゃあ今度はこのビジネスで利用させてもらってる会社の話をするよ。うちは化粧品やサプリメントを扱ってる。」
ホシノ「それで、月に2万円ずつ下のメンバーに買ってもらってそのうちの2〜10%が自分のところに入ってくるって仕組み」
私「それってねずみ講じゃ・・・」
フジイ「ド、ドヤドヤドヤァァ!!!」
リカは鼻血に耐えながらどじょうすくいを始める。
私「はいはいすいませんでした!」
ホシノ「とはいえ化粧品とかサプリメントが悪いものなら信用できないじゃん?」
私「確かに(いやもう信用なんてしてないんだけど)」
ホシノ「と、いうわけで次は我らがTi○nsの本社に行こうか。ちなみにTi○nsの本社にはフジイさんみたいな一定ランク以上の人じゃないと出入りできないからね?」
私「じゃあホシノさんは入れないんですか?」
ホシノ「今はまだ・・・ね?だから今度フジイさんと本社に行こう。いつがいい?」
私「ちょっと予定が立て込んでるので1ヶ月は無理かもです」
フジイ「ド、ドヤァァァァァ!!!」
ホシノ「そんな予定より今しかできないことを優先すべきじゃない?いつがいい?」
何を言っても無駄だと観念した私は日にちを決めることに。
いざ本社に
本社は銀座にあった。
特に入館証とか必要なく入った気がする。
入ってみるとそこにはフジイとホシノの二人。
私「あれ?リカはいないんですか?」
フジイ「おぅよ!」
ホシノ「彼女もビジネスで忙しいからねぇ!君も見習わないとだよ!?」
私「あ、はい(あれ?私いつから一員に加わったんだ?)」
ホシノ「それじゃあ試供品たくさんあるから自由に触ったりしなよ」
なんだかホシノはちょっと疲れてるようだった。
フジイ「おぅよ?」
ホシノ「はい、実は昨日好きだった子に振られてしまって・・・」
フジイ「おぅよぉぉぉwww!!!おうよ?」
ホシノ「えぇ、ビジネスに口出してきたからキレちゃったんですよ。ほら、僕チンは関白主義じゃないですか?」
私は面白くて鼻水を吹き出しながら、ハンドクリームを塗ったりサプリメントを飲んだりした。
私「(ざまぁぁぁぁ!ホシノざまぁぁぁぁ!)」
とまぁ恋事情もあったけど、本社は綺麗でちゃんと会社だなって思った。
気になったのがロビーに何台か置いてあるイスに座って対面で話し合ってる人達がたくさんいたこと。
まるで面接会場のような、婚活イベントのようなそんな感じ。
なんだろうって思って耳を傾けて聞いてみると
皆が皆を勧誘してた。
「洗脳、勧誘、夢、次の日程、登録」
こんなワードがどこのデスクでも飛び交ってた。
恐怖を感じた私はホシノに帰ると告げると
ホシノ「今日はねぇ!君にとって特別な日になるよ!」
私「は?」
フジイ「おうよ?」
ホシノ「普段は僕たちの活動に参加するのに参加費がかかるんだけど、君はやる気があるみたいだからさ」
フジイ「おうよ?」
ホシノ「そうですねwリカが近くの喫茶店にいるから続きはそこで話そうか!デュフ!w」
私「はい・・・」
また新橋のコメダ珈琲へ
コメダ珈琲に行くと本当にリカがいた。
そして何故かいつのまにかホシノはいなくなっていた。
リカ「あっ、フジイさんざいまぁーーーす!www」
フジイ「おぅよぉ!!」
リカ「のびのびちゃんすごいね!フジイさんもう懐いてるじゃん!w普段2人きりになれないすごい人なんだよ?w」
フジイ「おぅよぉ!」
リカ「すごい良い話聞けた?」
私「うん、おうよってたくさん聞けた」
リカ「すっごいねーwww」
なんかリカがいつもと違う気がした。
目がいっちゃってるというか、口元が裂けてるというか
とにかく狂気を感じた。
リカ「はぁはぁ!今日はねぇ!はぁはぁ!」
私「リカなんかおかしくない?」
フジイ「おぅよ」
私「はい、黙ります」
リカ「実はのびのびちゃんにもこのビジネスの会員になってもらおうと思うの」
フジイ「おうよ、おぅよおぅよぉ!おぅよぉ!おぅよぉ!おうよぉぉぉぉ!!!」
フジイから畳み掛けるようにビジネス勧誘の説明を受ける。
無料で始められること、ノルマがないこと、ネットで登録するだけだからすぐ終わることなど。
とにかく一秒でも早く会員になることが私のためだとフジイは熱く語る。
私「でも・・・」
リカ「私も最初はそうだったの!はぁはぁ!初めは誰だって怖いよ!(目が血走っている)」
私「リカ怖いよ・・・(泣」
フジイ「おぅよぉ!」
リカ「どう?何も怖いことないよ?無料だし登録してデメリットになることないよ?」
私はこの後何度も断るそぶりを見せたけど全部論破されて言い返される。
コメダ珈琲に入ってからこのやりとりが本当に1時間以上続いた。
もう疲れ切っていたのと、リカが怖かったせいもあってつい根負けして登録してしまった。
登録=プロ
この日はこのまま帰ってすぐに寝た。
こんなに疲れた経験は本当に久しぶり。
お風呂に入って歯を磨いて寝てしまった。
朝起きるとその日から地獄の日々が始まるのであった。